無責任な妄言

顔の良い男を浴びるほど見ていたい

Dream!ingで男子高校生を見守る人格なき壁になろう

DREAM!ing

DREAM!ing

COLOPL, Inc.無料posted withアプリーチ

 
スマートフォン全盛期時代である昨今、いわゆるソシャゲ、アプリゲーの類をまったくやったことがない諸姉はほぼいないであろうと思う。
特にいわゆる女性向けジャンルは近年ますます発展を遂げている。アイドルを目指す青少年を育成したり、異世界の王子様や伯爵や吸血鬼と恋愛したり、はたまた神や精霊と共に敵と戦いながら絆を育んだり…そういう「イケメン」ジャンルを追いかけ身持ちを崩しかけている諸姉も少なからずいるはずだ。
しかしどうだろう。女性向けジャンルというと、BL作品を除けばその大半が主人公(=プレイヤー)とキャラクターの関係性に焦点が当てられるものが大半ではないだろうか。いわゆる夢、乙女趣味のない諸姉の中にはゲームをプレイしながら内心こう思った方がいらっしゃるのではないだろうか。
 
「この世界に『私』いらねえ~!お願いだからこっちを見ないでくれ~!」 …と。
 
イケメンと恋愛がしたいわけではない。ただ顔が良い男達の生態を、そこに自分を介入させずに観察し愛でていたい…そう思う方にこそ「Dream!ing(ドリーミング!)」を勧めたいのである。
 
ドリーミングの物語は一人の少年の登場から始まる。望月悠馬、メインストーリー上の主人公(=視点人物)である。
そう、この物語の主人公はプレイヤーではなく、それどころか物語中にはプレイヤーは概念すら存在しない。ただアプリのアカウントを持ち、キャラの成長を見守る存在こそが「あなた」なのである。
そんな「あなた」は主人公が「自分」ではなく、見るからにモサい田舎眼鏡少年が主人公であることに驚き戸惑うだろう。そして、そんな主人公と運命の出会いを果たす「パートナー」は…激しい女遊びの果てに交際相手から包丁で刺された見るからに駄目男な女たらしである。
大丈夫なのかこのゲーム。大丈夫だ。ドリーミングを信じてほしい。
 
このゲームを他の版権の名前を借りて説明すると、ダンガンロンパに出てきそうなキャラがプリパラをする」という感じになる。
舞台となる東雲学園は特進クラスがあり、漫画家や俳優、現首相の息子や華族の跡取り、ゴッドファーザーの息子など、なんらかの才能を持っていたり凄まじい家柄の生徒をスカウトして入学させている。
そして東雲学園の主席となった生徒は国すら動かせる権力を手に入れられるとされ、特進クラスに所属する主人公達キャラクターはこぞって主席を目指す。
主席にふさわしい人物にはそれ相応の人望が必要とする学園の理念にのっとり、学園内での人望を表す「フォロワー」を集めるため、そして主席にふさわしい人徳を育むために他の生徒とペアを組んで「ライブ」を始めとしたある種の芸能活動のようなことをするのである。
 
そのため、キャラクター達はみんな登場時点で誰かしらとペアを組んでおり、モサ少年望月君も包丁刺され男こと花房柳とペアを組んで主席を目指すことになる。
のっぴきならぬ事情を抱え、モサ男ながらも「絶対に主席を目指す」と決意を固めた望月君。そんな彼に対し花房先輩はそっけない態度をとりつつも、彼の事情や秘密を知り少しずつ彼に心を開き、彼に対して力を貸してくれるようになる。そして望月君も謎が多い花房先輩に戸惑いながらも、協力を申し出てくれた花房先輩のため、そして自分自身の「夢」のため、主席を目指すために努力し成長していく…。
 
この物語にはグラフィックのある女性はまったくと言っていいほど登場しない(女装男子はいるが)。男子高校生達が互いのペア相手やクラスメイトと絆を深め、成長し、にぎやかでまぶしい青春を我々は文字通り違う次元から一方的に眺めるだけなのだ。
しかしだからこそ我々はこの物語に対しなんのしがらみもないまま没入することができるのである。まったく違う立場の望月君と花房先輩が徐々に心を通わせていく過程や、そのほかのキャラクター達がどんな夢を持ち主席を目指すのか、才能や家に振り回されながらも自分の目標を持つキャラクターがどう成長していくのか…一見トリッキーな構成要素から紡がれる王道の物語に我々は没入していくことになる。
 
恋愛ではない、しかし信頼や友情から成り立つ確かな「愛」。絆という名の人間関係が構築されるまでを丹念に描く確かな筆力。おそらく諸姉にとっては聞き飽きた陳腐でしょうもない褒め言葉であろうが、最後に言わせてほしい。
 
Dream!ingサイコ~~~~~~~~~!!!!!!全人類Dream!ingをやってくれ~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!